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例年、田植えの始まるこの時期、刈払機のキャブレーターの点検をする。
半年以上倉庫で寝ていた刈払機を吹け上がりの良い元の状態に戻すためだ。
地面を平行に移動する機器のキャブレーターはフロート式だが、刈払機やチェンソー等のキャブは、どんな体制でもエンジンに一定に燃料を送ることができるダイヤフラム式が主流だ。
フロート式は構造自体が単純でメンテに関しては楽なのだが、ダイヤフラム式はちょっとばかりコツが必要だ。
自分は少し古い共立のSRE261をメインに使用している。
他にSRE2620もあるのだが、仕様が変わり、グリップを握り続けないと回転数が落ちてしまうセーフティ式になったことから使用するのは、もっぱら年季の入った旧型のほうなのだ。
大量の仕事をこなすためには連続回転でなくては効率が悪い。安全のため改良されたのだが余計な改良だ。少ない時間の使用なら気にするレベルではないのだが。
量販店には、マキタやタナカなどの安い機種も出回っている。非農家で使用するなら量販店のもので十分だろう。構造的にもほとんど同じだ。
違うのは耐久性だ。農家の場合、面積にもよるが相当に酷使する。特に春先から夏にかけては毎日4-5時間使用することもある。
左が旧型のSRE261 右がSRE2620
前置きが長くなったが、点検する前にまず型番を確認する。
キャブを外し、側面の印字を確認する。親指の先に207 225 その上にWALBROの刻印。ダイヤフラム式はWALBRO(ウォルブロー)というくらい超有名メーカーのものだ。
共立の刈払い機は他にイグニッション、エアクリーナー、燃料フィルター、マフラー、フライホイールもWALBRO製が使用されている。
上面の湾曲部にWYKの刻印。
以上の情報からこのキャブはWALBROのロータリバルブ式キャブレターWYKシリーズということがわかる。
【追記】
WALBROのHPの仕様が変わり、上記製品別PDFファイルのリンクが切れたようだ。
製品はココから検索できる。
WYKは、WYJと互換性がある。ダイヤフラムはどちらでも合うはずだ。どこが違うのかよく観察したところ、違いは間に挟まれているパッキン兼ポンプの役割をする四角の板がテフロンか、ゴムかの違いのようだ。
ヤフオクで検索するとWYJが送料込み1450円で買えることがわかった。
初めはダイヤフラムだけ交換しようかと思ったのだが、安いのでキャブレターをそっくりそのまま交換することにした。
早速落札し、お金を振り込むと2日で届いた。
見た目はそっくりだが、スロットルワイヤーを固定する部分(上部の黒いプラスチック部)がWYKは切り欠きになっているのに対してWYJはネジが切ってあり今までどおりに使用するにはWYKのものをWYJの上部と交換するしか方法がないようだ。
アマゾンにも売っているが互換品とある。レビューを見ると調子は良いようだ。
この値段ならキャブをバラしていろいろと調整する手間を考えたら取り替えてしまったのがかえって安上がりかもしれない。
ただし、ダイヤフラムは毎年必ず交換することが望ましい。
どうせ安いものなので買い置きしておくと良い。
【後日追記】
あれから穴掘りドリル(52cc)のキャブも上の中華製?キャブレターに交換したが、純正と同様に遜色なく動いている。
26cc用のキャブで52ccでも良いのか?と何分か迷ったが思い切って交換した。
結果、普通に動いている。
純正は1万くらいすることを考えるとこれで十分ともいえる。
ヤフオク、アマゾンどちらも中国製のパチモンですね。本物なら普通¥8,000は下らない筈です。WYJはWYKの下位モデルで、側面のハイスピードニードルが付いていません。なので本来はWYKタイプと謳うべきなのですが。