どうして栃木は「みかん」が高いのか?(小売価格全国一)

この記事は2015年11月10日に最終更新したものです。
現在は状況が異なる可能性がありますのでご注意ください。

この記事が気に入った方は「いいね」してくださるとヾ(*≧∀≦)ノ゙ 嬉スィ~★♪です。

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

pic_f027

47都道府県を対象とする「みかんの小売価格」の都道府県ランキングです。1位は栃木県、2位は滋賀県、3位は北海道。

情報源: みかんの小売価格の都道府県ランキング – 都道府県格付研究所

どうして栃木は「みかん」が高いのか?

11月に入り、スーパーには多くの「みかん」が並ぶ季節となりました。

上のリンク先によると栃木県の「みかんの小売価格(704円/1k)」は全国一(ワースト1位)だそうです。

しかも、一律に高いことから、どのスーパーに行っても「みかん」は並んでいますが、それが「高い」か「安い」かは栃木県民にはわからないのです。他県から来た人は栃木のみかんの小売価格の高さに気づくはずです。

ちなみに小売価格最安値は香川県(生産量14位)で325円/1kと栃木県の半値以下です。

北関東3県で比べてみても群馬は524円/1k、茨城は612円/1kと栃木とは、かなりの差があります。

北海道とか、青森で「みかん」が高いのは納得できますが、なぜに東北勢を差し置いて、栃木が1位なのでしょうか?

いったいなぜ、栃木は「みかん」がこんなに高額なのでしょう。検証してみましょう。

pic_f029

ひとつは、みかん農家が少ないこと。

ググってみると栃木にはみかんの観光農園がいくつかあるみたいです。

pic_c025

那須烏山に観光みかん園が何軒かあり、みかん生産の北限と言われているらしいです。
//www.agrinet.pref.tochigi.lg.jp/tochiuma/2012/11/21/645.html

足利にも山田みかん園というのがあります。
http://www.tochigiji.or.jp/taiken-tabi/spot/page.php?category=3&id=230

こちら⇩の都道府県生産量ランキングを見ると、栃木の生産量は全国31位(年27トン)と、まったく無いわけではありませんが、極めて少ないことは確かです。

1位の和歌山県が189,000トン、2位の愛媛も159,000トンです。(和歌山は栃木の7,000倍)
ちなみに小売価格が栃木に次いでワースト2位の滋賀県は33位で年間生産量は5トンです。

地元に無い▶他県から仕入れる▶運賃がかかる▶高くなる

という図式は理解できます。

しかし、一大生産地より遥かに遠い、東北や北海道よりも高いので、運賃の差では無さそうです。

では、なぜに栃木の「みかん」は高いのでしょう?

それはこの表を見てピンぴかぴか (新しい)ときました。

以下は「みかんの都道府県別消費量」のランキング。

1位から5位までは、生産量も多いことから必然的に消費量も多いことがわかります。

が、しか~し、栃木は生産量が極めて少ない(観光農園のみ)にも関わらず、消費量は生産量ランキング上位県を片っ端からなぎ倒し、堂々の全国3位なのです。

要するに、「みかん大好きハートたち (複数ハート)」な県民性なのですよ。(笑)

そういう筆者もみかんが好きでこの時期、必ずテーブルには「みかんの山」が出来てます。

なぜって、なんかこの時期って妙に喉が渇くんですよね。

そんなとき、「みかん」の甘酸っぱさが、喉のイガイガや乾きを潤してくれるんですね。

ただ、「好き」っていうだけではなく、そんな乾燥気味の「気候」にもよるのでは無いでしょうか?

調べてみたところ気象庁の統計では栃木県の冬の降水量は全国47都道府県中46位とほとんど雨が降らない気候なのです。

雨が降らない→乾燥する→喉が渇く→寒いから冷たい水なんか飲みたくない→じゃあどうするのよ→コタツに入ってみかんでも食べようよ。→ (゚д゚)ウマー

ああ、これ書いてたら無性に「みかん」が食べたくなってきました。(笑)

目の前のスーパーに買いに行ってこようっと・・・

pic_c058

以上、まとめると

「どうして栃木は「みかん」が高額なの?」
「地元のみかんの生産量が少ない(てか、ほとんど作ってない)」
「他県から仕入れなければ食べられない」
「運賃がかかるドル袋
「それでも食べたいがく〜 (落胆した顔)
「高くなってもいいの?」
「高くてもなんか無性に食べたくなる(乾燥気味の気候)」
「需要が多い手 (チョキ)
「栃木は高くても売れるるんるん (音符)
「栃木県民はみかんが大好き黒ハート
「売り手市場」

ということで、市場の原理に基づけば、

消費量が多い▶価格競争が起きる▶全体的に安くなる

しかし、これは供給量>(=)需要量の場合で、

供給量に対し需要量が多ければ、

供給量<需要量▶品物が足りなくなる(需要に供給が追いつかない)▶高くなる▶「売り手市場」

そんなわけで、栃木は「みかん」が高いのですね。

さあ、みかん食べようっとるんるん (音符)

《参考まで》
果物年間消費ランキング(1世帯あたり)

これを見ると「みかん」は一世帯あたり年間購入量第2位となっており、1位のバナナが年中通して売っていることを考えると季節商品である「みかん」がいかに人気かわかりますね。
栃木に限らず、日本人は「みかん」が大好きなのですね。