切手着服し5億4千万円換金 郵便局職員2人解雇  :日本経済新聞

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東京都内の2つの郵便局の職員2人が2014~16年度に「料金別納」郵便の支払いで使われた切手を不正に持ちだし、金券ショップで合わせて計約5億4千万円に換金していたことが31日、日本郵便への取材でわかった。本来は処分しなければならない切手を着服していた。日本郵便は2人を懲戒解雇したが、事実関係を公表しなかった。

日本郵便によると、2人は封筒やはがきに個別に切手を貼るかわりに料金相当額を現金や切手でまとめて支払う料金別納の仕組みを悪用した。切手で支払われた場合、消印を押して細断する決まりだが、一度に大量に持ちこまれると消印を押さないケースがあった。

芝郵便局(港区)の職員はこうした消印のない切手を不正に持ちだし、約1億4千万円に換金した。神田郵便局(千代田区)の職員は約4億円に換金したという。

日本郵便は18年中に2人に全額を返還させ、懲戒解雇した。企業などが大量の郵便物をまとめて出すと割引料金になる制度があり、持ちだした切手はいずれもその際の支払いに使われたもの。日本郵便は今年1月から、割引制度を使う場合は切手による料金別納を受け付けないようにした。

今回の問題は東京国税局による日本郵便への税務調査の過程で発覚した。東京国税局は約5億4千万円は日本郵便の法人所得として計上すべきだと指摘。17年3月期までの3年間で、ほぼ同額の申告漏れを指摘したとみられる。